2021年4月2日金曜日

日テレ レッドアイズの感想


漸く録画してあった最終話#10を視ました。

結末はあんな感じで妥当でしょう。舞台が神奈川県警でしたから、その点では期待を裏切らないストーリーでした。

このドラマ、メーカーの監視人員とかポリースの関係者でない一般の当ブログ読者の方には楽しめたのではないでしょうか。

なにせKSBCにはカメラ映像のみならず

何処かで見たような監視カメラマップもありましたし



制作者の中の誰かさんは地図が大好きなのか、細かいところにも仕込んでありました。

“ 先生 ” が持っていた週刊誌ですが、某週刊誌の原色美女図鑑だかなんだか、その手の記事の類が・・・


そういう地図、見てみたいですね(笑)


追記

忙しくてあまりきちんと観ていなかったので、これから第一話からじっくり見直して行きます。これからHuluで観るんだという方はこの先は読まないで下さい。

まず “ 科捜研の女 ”  あたりを見て吐き気がするという類の方でも安心して見られそうだなというのが感想です。センター長のセリフがイケてます。 ” 急いで伏見、南足柄の山中に監視カメラは無い ” ですと。この辺りの感覚はリアルに近いですね。

ただリアリティのない部分もあります。KSBCがオンライン化したカメラというのは、大手警備会社の協力で大手警備会社の設置した監視カメラの映像を警察にオンラインで接続したという設定でしたが、大手警備会社のカメラというのは大半が顧客保有か賃貸借契約(リース)物件のはずで、その映像が警察に垂れ流しになっているというのは法的におかしいと思われます。現在警察は例の刑事訴訟法197条2項による任意処分(=強制処分の対義語)にて民間の監視カメラの記録を入手しています。具体的には、時間帯をある程度絞り込んだ上で監視カメラの保有者に申し入れをし、捜査関連事項照会書を交付して保有者立会いの元、レコーダー(DVR・NVR)からUSBメモリーに取り込んで持って行っています。それが24時間365日オンラインの垂れ流しになるには現状~数年後ですとかなりハードルが高いと思いますが。

無論そんなことはドラマの制作側は分かっていることでしょう。

第一話のセンター長が最初に伏見をKSBCに連れて行ったシーンの冒頭で KSBCの要員が ” 近接処理終了、車両データベース照合、およびNで車両照会中 、Nシステムに登録終了しました。”との台詞がありました。これはどうやらKSBCとは通信指令課以上の権限を持つ組織という設定の下のシーンだったのかと思います。Nシステムは都道府県警の通信指令課でも直接扱うことは出来ず都道府県警の刑事総務課が運用する(*注:但しこれは都道府県によって異なると思われる)ものの為、おお、最初から飛ばしてるなと思いましたけど。尚、KSBCの要員沼尻・阿蘇の両名は刑事総務課所属という設定なので、この辺りはリアリティがあります。つまり刑事総務課がKSBCの運用に噛んでいて、人員も出しているということなのでしょう。

ただしその後Nシステムという単語があからさまに使われるシーンはありませんでした。Nシステムをあまり出すなというような圧力が企画中、撮影中にあったのかもしれませんし、制作側が警察に忖度したのかもしれません。

要するに市中の監視カメラをNシステムをはじめとする警察や官公庁(国交省や自治体)の監視カメラという設定にしてしまうと不味かったため、大手セキュリティ会社のカメラをオンライン化したという設定に途中で落としたのではないかと想像しています。これが前述の違和感を感じる部分の原因なのではないのかと。

ドラマ自体は半分はサスペンス、残りのうちの2~3割くらいはアクションに重きを置いている感じでしたから、監視カメラやNシステムや警察組織に興味津々と言う向きには物足りない部分もあったかと思います。


・・・続く


7月20日追記

結局ネタバレになるのでネット配信中のコンテンツに関してあまり述べることは出来ません。

少しだけ書くと、第二話でも不審者検知システムだの、犯人逃走経路マップだのと各種捜査支援システムが登場します。

丁度現在、令和3年7月16日から福岡県警は刑事部刑事総務課で運用する “ 監視カメラ映像シーン検索システム ” の賃貸借契約を入札に付しています。


この手の捜査支援システムを数百種類導入して束にして運用していけば、そのうちKSBCみたいな組織が出来るのかもしれません。


レッドアイズではこの後、各方面に恨みをかっている神奈川県警のKSBCは繰り返し “ 先生 ” 率いるグループに襲われます。

最後に「下関」に仕えて「奥州」が公開xxされてしまう辺り、制作陣のメッセージが盛り込まれているのかなと感じました。

総評としてはこのドラマもガス抜きにはなったのかなと思いますが、やはり宇都宮の “ 武器庫 ” で立てこもり、「死人に口なし」状態にされた畠山が主人公の映画かドラマが見たいですね。神奈川県警シリーズとして。