2023年2月3日金曜日

[ UPDATED ]映画『Winny』は2023年3月10日(金)より全国公開

 

なぜ、一人の天才開発者が日本の国家組織に潰されたのか? ネット史上最大の事件、禁断の映画化『Winny』 | 新着ニュース | BANGER!!!

「ポチの告白」「日本で一番悪い奴ら」に続く、期待の持てる映画が公開されます。上記のリンク先記事には愛媛県警の制服を着たPMの画像がありましたが、こともあろうか複数の警察官がファイル交換ソフトWinnyを使用してVirusに感染、警察組織の情報を意図せず、しかも何度も繰り返し流出させてしまい、メンツを潰された警察はソフトウェアの制作者を弾圧してしまうという流れも描かれるものと思います。警察のあり方に問題意識を持つ方必見の映画となりそうです。

この画像は全国紙新聞で、Nシステムが取得したのべ10万台の車両データが愛媛県警より流出したことが報じられた後、日常使いのPCは使えない為、ジャンクPCを引っ張り出してきてWindows2000をインストールし環境を整えてから流出ファイルの入手を試み、何時間も待った後、なんとかダウンロードが始まったという段階で撮影したものです。Winnyは起動しているだけで第三者間のファイル交換の中継をさせられる仕様になっていましたから、目的のファイルを入手後、即HDDをフォーマットしてWinnyの稼働環境を消去しました。

この翌年にさらに警視庁北沢署PMの私有PCからの流出が起き、その際に2003年度当時の全国N端末設置場所一覧が漏れていますが、当グループのマップで「警察庁Nシステムに接続された端末」というレイヤーのデータは、それを同様にWinnyのネットワークから入手して一行一行確認していったものが元になっていますし、茶トラの猫の画像もその人物に対するあてつけで使っているなど、少なからぬ因縁があります。

これは北沢署からの流出が全国紙新聞にて報道された後、2007年6月15日時点のもの

天才が思いつきで行った行為があさっての方向へ展開、警察の極秘案件Nシステムの実在と隠蔽された運用実態を暴き出しました。

情報公開請求では決して得られない、愛媛県警からは被疑者が運行する車両の登録申請書等や実際にNシステムによって取得されたデータ、警視庁からは全国各地に設置されたNシステム端末(ナンバー読取機)の設置場所一覧が、Winnyのファイル交換ネットワークを経由してもたらされたのです。

それはまるで “ 天の介入 ”のようにして起こったのです。

春の彼岸を前に、公開日から多くの人々がこの映画を観ることと思いますが、それぞれが開発者の生き様に改めて想いを馳せる機会となり、そのことが早逝された故人の御供養になる様、こころよりお祈り申し上げます。


2023-03-30 追記

以降ネタバレ有ります。

年度末ですが、他の用事をバタバタと片付けて満を持して映画の鑑賞に集中できる状態にしてから今日観てきました。その映画館では今日が最終日で、平日昼間だったため観客は11名程でしたが、皆引き込まれるように集中して映画を観ていました。映画が始まって早い段階で逮捕されてしまい映画の中身は逮捕から一審の有罪判決までが主なのは、135分の枠の中なので仕方がなかったのでしょう。ぎっしりと実際に起きたエピソードが詰め込まれていて目が離せませんでした。仙波氏のエピソードはパラレル進行で、愛媛県警からの流出は映画のピークに持ってきてあるように思いました。

警察・検察が自分たちのデータを流出させられた為、ソフトウェアの開発者を逆恨みして弾圧したのではないかというのは弁護団の会話にてほのめかされていましたね。警察・検察が恨むべきはWinnyが稼動している環境下で悪さをする便乗型暴露Virusなのにですね。
コンピュータウイルス作成罪は後から出来たので仕方ないのですが、もし警察がサイバーに通じていれば早い段階で暴露VirusをWinnyネットワークに流した人物を特定して別件ででもしょっ引く事が出来たのではないか、また暴露Virusで流出したファイルの流通を阻止出来たのではないかと当時考えていました。実際には度々起こる流出に翻弄され続けたのでした。これは金子氏を弾圧した報いではないかと思っていました。

映画を見た方の感想はTwitterにて拝見しましたが
まず、“ どこまで実話なのか ” と言っている方がおられましたが、愛媛県警の裏金のことを言っているのだとすれば、現職の裏金告発警官仙波氏は実在の人物で、捜査協力者に支払ったことにして捜査費を裏金の原資にしていることが是澤和洋警部がWinnyネットワーク上に流出させたデータで裏付けられたことは本当に起きたことです。週刊誌記者が捜査協力者とされている人物に実際に接触して確認しています。

衆議院ホームページ:警察組織における裏金問題に関する再質問主意書  提出者 鈴木宗男
https://www.shugiin.go.jp/internet/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/a169529.htm

大洲署元会計課長の告発もありました。

参考:人民新聞 [社会]  愛媛県警の裏金作りを現職警察官が実名で内部告発!http://jimmin.com/legacy/doc/0796.htm

仙波氏を演じる俳優さんの演技は仙波氏の苦悩をよく表現していて、警察が頭を抱えてしまう程の名演なのではないでしょうか。また告発者に対する県警の陰惨な感じのする監視や圧力も短い時間でうまい具合に表現されていたと思います。

ちなみに愛媛県警からの流出では他にも既に本稿にて述べたようにNシステムで読み取ったデータ等大変エグいものが流出していますし、それらは当ブログでも何度も扱っています。

“ 警察は正しかったと信じたい ” という感想の方もいらっしゃいました。
『日本で一番悪い奴ら』 https://www.youtube.com/watch?v=yS1SOYzkvW4
これらも実話ベースの警察不祥事を扱った邦画です。稲葉事件という道警の不祥事がモデルになっています。配信で視聴可能ですので是非ご覧頂きたいです。

他にも映画化したら面白そうなのが
公安警察官が自作自演で駐在所を爆破する“ 菅生事件 ” というものもあります。





金子氏に見せたい動画です。