2022年5月26日木曜日

Nシステムによる捜査の強制処分性 ~ Nシステム合法化運動 ~

 https://twitter.com/doridoriyuu/status/1263621523086036992


Nシステムは撮影しているだけで有形力を行使して移動を妨げているわけではないからとして根拠法もなく、被写体に嫌疑があろうが無かろうが無差別に全数の撮影・照合・蓄積を行い、トータルで任意処分で運用されているということになっています。

ところが前述のtweetにあるように、登録車両がNヒットすると緊急配備がかかり、沿道にはぞろぞろとPMが出現、後方からは大量の警察車両が追い上げて来ます。やがて進行方向前方の検問で止められる羽目に。これで有形力の行使を伴わないとはどういう言い草なのか。

路上に多数ある端末で無差別に全数スキャンしたナンバーを大型の中央装置にて力ずくの照合を行い、登録車両を発見して緊急配備のトリガーを引いているのはNシステムなのですから、捜査対象へのNシステムの行使は、刑事訴訟法を改正し強制処分化し、運用法を整備する必要があるでしょう。

Nシステムを行使することの強制処分性は十分であり、刑事訴訟法上での強制処分化はNシステムの運用を合法化する際には避けては通れないプロセスです。

警察は捜査の手の内を知られたくないことからNシステムを隠そう隠そうとして来ましたが、そもそも合憲・合法でなければ捜査には使えないのです。

“ Nヒットした(ので捕捉出来た)”という事実を隠して、たまたま検問を実施していたらだとか、職質で手配車を発見した等と手柄を誇張したりしていたのがこれまでのやり方です。

手柄を誇張しているという具体的事例はリンク先https://www.jikochosa.co.jp/blog/?p=924を参照願います 

違法捜査で検挙し立件したのなら検察官にたしなめられ不起訴にされねばならず、検察官が警察とグルだとしても裁判官がダメを出し無罪になるのが本当です。

合法化すれば捜査上の秘密だとして諸々の情報を徹底して隠蔽しているNシステムの運用に一応警察外からのチェックが入る様制度が変わるわけです。

被疑者が運行する車両ナンバーをNシステムに手配登録する際に裁判所の許可状が必要になるでしょう。

また捜査の過程でどのようにNシステムが使われたのか、どのようなデータで嫌疑が裏付けられたのか等具体的にわかるデータが公判に提出されるわけです。

そのプロセスでNシステムの暗部が遂に明るみに出ることとなる事が期待出来ます。

例えば、撮影や記録はナンバーだけといっていたのが、実は運転席・助手席の搭乗人員の撮影・画像の蓄積および顔認証にて人員の特定も行っていただとか、1996年に蓄積を開始して以来一度も消去されたことはないだとか、何だとか等々。

大体警察はNシステムで得たデータは一定期間経過後は消去するといっていますが、それがどうやって担保されているのですか?

本当に消していると思いますか?殺人事件の時効を考えてみれば分かるでしょう。消すはずがないのです。

もし一定期間経過後は消去されていると思い込んでいる人がいるなら、その人物の頭の中はお花畑の如き様相となっているに違いないでしょう。

合法化する際に何をどうするか全部ひっくるめて根拠法で規定してしまいましょう。そしてそれを担保する仕組みも必要です。


さらに合法化したその先では任意捜査での濫用にも慎重であるべきです。

合法化された後は、任意の被処分者のデータは中央装置での照合後、手配車テーブルに登録されていなければ即座に破棄されるべきです。3ヶ月もストアしてはなりません。百歩譲っても2週間位が許容されうる限界ではないでしょうか。

また監視対象や泳がせている対象にNシステムを行使する(Nシステムを使って泳がせる)のも禁止されねばなりません。

泳がせている者が凶行に及び大きな被害を出すリスクを考えれば、具体的な嫌疑があるなら早々に検挙されねばなりません。

現状、手配車両、盗難届の出ている車両、監視対象車両、前と後のナンバーが異なる車両等、音で判別が出来るようになっているそうですが、警察にとっては実に都合の良いようなシステムになっています。

警察の管轄区界(都道府県界や所轄署の管轄区界)に多く端末が設置されているのは、リスクの認識がある上で泳がせている為、それぞれの警察が自らの管轄区への出入りを把握しておけるようにしているのです。

このようなことに個別の根拠法も無く巨額の経費を投入していることはまことにけしからんことではないでしょうか。

捜査対象者を追跡するのなら個別に当該人物のスマートフォンでも監視しておけばいいことです。なにせ警察が使っている通信傍受機を使えば、通信通話の傍受、24時間365日の音声盗み聞き、GPS座標の取得は言うに及ばず、LINEのバックドアを利用してインカメを起動することも出来るそうですよ。


参考

手配車両がNヒットしたからなのか、その先のN端末のところで通過を待ち受ける(?)PM


最終更新日 2024-03-21