昨日のネット配信記事(リンク)で
2015年6月の第189回国会衆議院法務委員会で・・・(中略)・・・この時、警察の監視カメラ「Nシステム」の存在が初めて公のものとなったのです。
という下りがありますが、これは当ブログ過去稿(リンク:昔は極秘、今は?)に書いてある通り誤りです。
国会答弁ならもっと遡って1998年5月22日の衆議院建設委員会にて当時の警察庁刑事局刑事企画課長の岡田薫という官僚が説明員として出向き述べたものがあります。
また何を以って “「Nシステム」の存在が公のものとなった ” とするかにもよりますが、ファイル交換ソフトWinnyのネットワーク上で愛媛県警から流出した、四国・西日本に設置されたNシステム端末で読み取った車両ナンバーのデータ等がダウンロード可能になっていてその事がマスコミに報道され警察も認めたのは2006年6月ですし、テレビ朝日 “ザ・スクープ” でNシステムの問題を扱ったのが1999年6月5日ですし、他にも市民団体が肖像権を侵害しているとして国賠訴訟を起こしたこともあり、法廷には国側代理人として検察官ら( 国の代理人は主に検察庁から出向した法務局の訟務検事が担当するとか )が出廷して対応しましたからその日でもあるわけですし、何よりNシステム端末の設置場所一覧が警視庁北沢署勤務のPMの私有PCからこれまたWinnyのファイル交換ネットワークに流出したことがマスメディアで報じられたのが2007年6月ですから、とにかく2015年6月ではないでしょう。当方の見解は過去稿の記述の繰り返しになりますが、“ 遅くともNシステムの存在は2006年6月には公然のものとなった ” というものです。
この配信記事、当方の署名記事のようになっていますが、これは以前ラジオライフ誌2019年6月号の誌面の記事にネタを提供した際に送った文章が、当時の担当編集者の関与していないところで改変されて使用されています。
問題の「この時、警察の監視カメラ「Nシステム」の存在が初めて公のものとなったのです。」という下りは当方が編集部に送った原稿にはなく、このネット記事を作成した人物が付け加えたものです。おそらくはweb記事の担当者で誌面の編集者ではなさそうです。
正直言って、提供した文章や画像が担当編集者の手を離れこんな使われ方をするとは思いませんでした。今回のように余計な記述が付け加えられ、書き換えられた上で当方の署名記事のような体裁でリリースされるのは問題です。既に編集部を離れている当時の担当編集者の関口さん(ワンダーJAPANの方)、なんとかして!
追記
Nシステムは表向き存在しないことになっていると、法曹界の人々(裁判官や検察官、弁護士ら)は昔よく語っていました。
Nシステムが被疑者特定・検挙のきっかけになったにも関わらず、検察には資料が送致されておらず、検察官がこの被疑者をどうやって特定したんだ?と聞くと口ごもるとか。Nシステムか?と聞くと「まあ、そうです」と認めることもあるという。
裁判で弁護側がNシステムの記録を出すように要求しても出て来ない、まるでNシステムの記録は無かったことにされていた様です。
ただし愛媛県警、警視庁からの情報流出の後、さらに今市事件でNシステムの記録が証拠採用された後はそういうことは言われなくなりました。それでも依然 “ 公然の秘密 ” とされている感はあります。
情報公開請求してもほぼ全面黒塗りの書面(=部分開示)が出てきたり、はなから非開示だったりしますし、被害者が警察にNシステムを使って調べてくれ等と言おうものなら、PMにクレーマー扱いされたり、PMが怒り始めたりするそうです。Nシステムはその程度の事件では安易に使えないんだだとか、Nシステムの存在を市民に知らせてはならないことになっているんだだとか、どこでそんな事を知ったのか?インターネットで見ただと?インターネットで何を見たか知らんが・・・・・というような対応をされるそうです。インターネットで見ただなんて(笑)。
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再追記
本日(2020年10月12日)のネット配信記事(リンク)では
ついでに以前のものですが
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最終更新日:2024-03-05